研究課題
多変数多項式公開鍵暗号は量子コンピュータに耐性を持つと期待されているだけでなく、処理効率も良い暗号であり、次世代暗号の候補の一つと見られている。しかし、鍵長がRSA暗号などに比べて大きいことが問題であり、ICカードのような低資源デバイスへの実装の弊害になりかねない。本研究課題の目的は多変数多項式公開鍵暗号の鍵長を安全性を下げることなく、軽減することである。そしてその手段として非可換環を利用するというものである。平成26年度の研究では、前年度までに提案していた2つの鍵長削減方式を併用する研究を行った。併用すると鍵長削減効果が上乗せされ、鍵長の約80%を削減することができた。さらに、安全性を解析し、既存攻撃に対する攻撃計算量を低下させないことを理論的、実験的に証明した。また、署名生成の処理効率が良くなり、コストを約60%削減することができた。ジャーナル論文誌JoWUAとJISISに論文を投稿し、計2本の論文が採録された。査読付き国際会議AsiaARES2014、Cander2014に論文を投稿し、計2本の論文が採録された。また、国内研究集会において、5件の発表を行った。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)
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http://www.isit.or.jp/lab2/member/takanoriyasuda_japanese/