• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

非線型波動場における時間大域的性質の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24740106
研究機関富山県立大学

研究代表者

土井 一幸  富山県立大学, 工学部, 講師 (80608331)

キーワード非線型波動 / 時間大域解
研究概要

初期値問題の解に対する時間大域的性質の解析は偏微分方程式における基本的問題の一つである。本年度は非線型双曲型波動方程式(系)に的を絞り、解の時間大域性についての考察を行った。具体的には、以下の通りである。
前年度は、従来から知られていた空間次元が3の非斉次波動方程式の解の重み付き各点評価について、重みの一部から時間に関する部分を取り除けたことが成果の一つであった。これにより、空間次元が3で非線型項の次数が2の非線型波動方程式(系)の非共鳴項のうちで性質の良くないものの処理が従来より容易になり、小さな初期値に対する時間大域解の存在性の簡潔な別証明を与えることができた(共同研究)。
これを踏まえて本年度は、上記の評価が得られた過程を再検討し、非斉次項に関して必要となる情報量(微分の階数)を減らす形で改善した。また、その証明において前年度から引き続いていた考察の不十分であった部分も補った(いずれも共同研究)。この結果は、外部領域上における非線型波動方程式(系)の初期値・境界値問題の小さな初期値に対する時間大域解の存在性の証明にも応用が見込まれるため、関連する文献の調査も行った。
一方、上記の考察は3次元空間でのものであったが、この考察を2次元空間の場合にも行う準備を始めた。具体的には、2次元空間における非線型波動方程式(系)の解の時間大域性に関する文献の調査を開始した。次年度はこの件についての考察に努めたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

非線型分散型方程式についての考察も行いたいが、非線型双曲型波動方程式に関する考察や文献調査にかかる期間が当初見込みより必要となったため。

今後の研究の推進方策

前年度に引き続き2次元空間における非線型双曲型方程式(系)についての文献調査を行い、本年度までに得られた結果を用いたアプローチが適用できるかどうかを検討する。
また、書籍等の購入や研究集会等への参加を通じて情報収集や議論を行う。

次年度の研究費の使用計画

購入予定の書籍の在庫不備や出版時期の変更のため。また、学内業務等による出張旅程等の変更のため。
引き続き当研究における情報収集のために、関連する書籍等を購入する(費用の面から電子版になる可能性もある)。ノート型コンピュータやコンピュータ周辺機器、コンピュータソフトウェア、文具等を購入する可能性がある。本研究で得られる成果を論文にて発表する場合には、別刷り費用も当研究費から支出する。また、学会や研究会に出席するための旅費や遠方の研究者と議論を交わすための旅費に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 波動方程式の解の微分に対する重み付き各点評価について

    • 著者名/発表者名
      土井一幸
    • 学会等名
      三大学偏微分方程式セミナー
    • 発表場所
      中央大学
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi