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2015 年度 実施状況報告書

有限空間上のC*環の分類理論

研究課題

研究課題/領域番号 24740109
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

勝良 健史  慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (50513298)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2017-03-31
キーワード数学 / 関数解析 / 作用素環 / 分類
研究実績の概要

平成27年度は,ファラー氏との共同研究で得られた可分ではないUHF環の分類に関する研究の結果を出版した.可分であるUHF環の場合は超自然数が完全不変量であることが古くから知られているが,我々の研究で可分ではないUHF環に対しては超自然数が同じでも同形でないものが多く存在することが分かった.そのような最初の例はグラフから作られたが,その構成方法を工夫することにより,濃度の観点で可能な限り多くの互いに同形でない可分ではないUHF環の分類を構成することができた.この結果は,よい不変量で分類を行うときに可分であるという性質が非常に重要な役割を果たすことを証明したという点において,非常に意義深い成果であると言える.
今年度は,国内および国外の研究集会に参加し,作用素環の分類理論や作用素環と力学系との関係に関する研究について研究動向を調査した.さらに,大学院生などの研究協力者を国内外に派遣し,おもに力学系の理論からみた作用素環論への応用に関しての情報収集を行った.これらの成果の中で,特にK-webだけでは分類ができないであろう複雑な有限空間の中で,いくつかのものはK-webに2次コホモロジーのある元を不変量に加えると分類できるかもしれないという着想を得たのは大きな進展であった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成27年度は平成26年度よりも研究にかける時間を持つことができ,成果は徐々にあがっている.これまでに得た結果を取りまとめ,平成27年度中に発表する予定であったが,諸事情により当初の計画通りには研究集会で発表を行うことができず,論文にまとめることはできなかった.
よって,やや遅れていると判断した.

今後の研究の推進方策

平成27年度までに得られた研究結果をより進め,論文にまとめられる形にする予定である.それに加え,本研究の成果を国内外の研究集会等での発表を計画している.さらに,国内外の研究者と研究連絡を行い,新しい知見を得て研究を推進していきたいと考えている.

次年度使用額が生じた理由

研究代表者の大学内での業務が多忙なため,当研究遂行のための学会参加および研究発表の機会が当初想定していたよりは減少したから.

次年度使用額の使用計画

学会参加および研究発表のための旅費として使用する予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [国際共同研究] ヒューストン大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      ヒューストン大学
  • [国際共同研究] ヨーク大学(カナダ)

    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      ヨーク大学
  • [国際共同研究] コペンハーゲン大学(デンマーク)

    • 国名
      デンマーク
    • 外国機関名
      コペンハーゲン大学
  • [雑誌論文] Nonseparable UHF algebras II: Classification2015

    • 著者名/発表者名
      Farah, Ilijas; Katsura, Takeshi
    • 雑誌名

      Mathematica Scandinavica

      巻: 117 ページ: 105-125

    • 査読あり

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公開日: 2017-01-06   更新日: 2022-01-27  

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