本課題は、天の川銀河系中心部の広がったX線放射に着目し、その領域で起こる高エネルギー現象の有機的つながりを解き明かすことを目的とした。本研究では、1億度近くにもなる高温プラズマの存在を証明し、分子ガス雲からのX線放射観測により過去の銀河中心ブラックホールの活動を解き明かした。これにより、銀河の中心領域で起こる高エネルギー現象の全貌を調査した。本研究の大きな柱である「ASTRO-H」衛星は打ち上げが本研究開始であった2012年当時の予定(2014年度)よりも遅れてしまい、上記高エネルギー現象の関連性の解明までは至らなかった。2015年度の打ち上げの後には、本研究の完成を行う予定である。
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