銀河系バルジに属する低質量X線連星系の光度関数を作成した。光度関数の精度向上のために、同領域の未同定X線天体に対して種族同定を目的とした観測提案を行い、本研究期間内にSuzaku及びChandra衛星で新たに13天体を撮像分光観測した。その結果、銀河系バルジ方向の比較的明るいX線源のほぼ全てを2keV以上の硬X線で網羅したサンプルを構築することに成功した。種族同定解析を進めた結果、新たに低質量X線連星系を1天体、銀河団を2天体、星を3天体同定した。この成果から、我が銀河系バルジの低質量X線連星系の個数は、他の銀河に比べて少ないという示唆を得た。
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