太陽大気磁場を測定するための、ライマンα線用・偏光解析装置に用いる高反射率偏光ミラーの開発を行った。具体的には、溶融石英の基板にMgF2とSiO2の薄膜を蒸着するタイプの偏光ミラーを試作し、評価を行った。評価の結果、s偏光の反射率Rsは 54.8%、p偏光の反射率Rpは 0.29% であった。この時、偏光解析能力を示す指標 polarizing power P = (Rs-Rp)/(Rs+Rp) は 0.99 で、ほぼs偏光のみが取り出せる。そしてs偏光の反射率は、従来型のMgF2偏光板(Rs = 22%)の約2.5倍であった。以上より、高い偏光解析能力と高い効率を持つ偏光ミラーが完成した。
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