• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

ビー中間子のタウ・ニュー崩壊を用いた新しい物理の探索

研究課題

研究課題/領域番号 24740157
研究機関名古屋大学

研究代表者

堀井 泰之  名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (80616839)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードB中間子 / Belle実験 / タウ / ニュートリノ / 荷電ヒッグス
研究実績の概要

Belle実験で収集したすべてのデータを用い、B→τν崩壊の解析を行った。信号と対を成して生成されるB中間子をハドロンへの崩壊を用いてタグする手法を、ニューラルネットワークを用いて効率化することで、信号の選別効率を約2倍に向上させた。また、質量欠損分布の利用法の変更などを行う事で、信号と背景事象の分離法を改良した。結果として、単独の手法に対して世界最高精度での崩壊分岐比測定に成功した。得られた結果を、レプトンを含んだ状態への崩壊を用いたB中間子タグの結果と混合し、最終的に崩壊分岐比(0.96±0.26)×10-4を得た。

測定された崩壊分岐比は、標準模型の値と合致するものであった。一方で、標準模型を拡張した模型に対し、強い制限を得た。特に、ヒッグス二重項を二つ含む模型のうちタイプIIと呼ばれる模型に対し、真空期待値の比がO(10)の領域で、O(100) GeVより軽い荷電ヒッグス粒子の存在を95%の有意度で排除した。

B→τν崩壊の測定精度をさらに向上させるために、信号と対を成して生成されるB中間子を効率的にタグすることは必須である。B中間子の崩壊で放出されるK中間子とπ中間子の識別性能を向上させるために、新型の粒子識別装置の開発を行った。本装置における粒子識別は、石英輻射体でK中間子やπ中間子が発するチェレンコフ光を基にする。石英輻射体の試作機に対し、内部透過率や内部表面反射率などの光学的性能の評価を行い、試作機の光学的性能が要求を満たす事を確認した。また、実機に対して効率的で安定的な測定を行うための自動測定システムの構築を行った。さらに、複数の石英輻射体を光学接着剤で接着するためのステージおよび手法を構築し、試作機の接着を成功させた。本研究により、新型粒子識別装置の量産の準備が整った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] Home Page of Y. Horii

    • URL

      http://www.hepl.phys.nagoya-u.ac.jp/~yhorii.nagoya/

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi