Belle実験で収集したすべてのデータを用い、B→τν崩壊の解析を行った。信号と対を成して生成されるB中間子をハドロンへの崩壊で捕える手法を用い、信号の証拠を3.0σの有意度で得た。対として生成されるB中間子をレプトンを含む崩壊で捕える手法と混合し、崩壊分岐比(0.96±0.26)×10-4を得た。結果は、標準模型の値と無矛盾であった。一方、ヒッグス二重項を二つ含むタイプII模型において、荷電ヒッグス粒子に対する強い制限を得た。 B→τν崩壊の測定精度向上を目指し、新型粒子識別装置の開発を行った。装置の主要構成要素である石英輻射体の光学性能を検証した。また、複数の石英板を接着する手法を確立した。
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