NuSTAR衛星に搭載して2012年に宇宙へ打ち上げた硬X線集光望遠鏡を用いて、銀河団をかつてない高感度で観測した。そして銀河団同士の衝突により加速された電子からの非熱的な硬X線および超高温に加熱された電子からの硬X線を探査することで、銀河団のエネルギー進化を調べることを目指した。今のところ観測信号は、以前に報告された熱的X線を硬X線帯まで伸ばすことで説明でき、超過フラックスの上限値および磁場の下限値を最も厳しく求めた。銀河団以外の天体も同望遠鏡で観測し、中強度磁場を持つ白色矮星の放射モデルの拡張を提案し、重力崩壊型超新星残骸からのチタン-44の輝線診断により非対照的な爆発の新証拠を得た。
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