研究課題
研究代表者は、2012年4月から2013年3月までの研究期間の間に所属が変わったため、二つの主要研究テーマがある。それぞれの概要を以下に記述する。1. 超伝導体IrTe2の物性と周辺物質の研究研究代表者がイリジウムカルコゲナイドIrTe2にPtをドープすることで超伝導が発現することを見出した。本研究期間中に研究をさらに発展させ、これまで知られていなかった母物質のIrTe2の低温結晶構造を初めて明らかにした。また、光電子分光測定によってIrTe2およびPtドープIrTe2の電子状態の詳細を明らかにした。これらの成果により、IrTe2において発現するユニークな超伝導に関する重要な知見が得られた。さらに、周辺物質として新しい超伝導体Ir1-xRhxTe2を発見した。2. 鉄系超伝導線材の開発鉄系超伝導体線材は、高い臨界温度、臨界磁場、臨界電流を有することから、従来のものよりもさらに高磁場をつくることができる超伝導マグネットの材料として期待されている。研究代表者のグループは鉄系超伝導体AEFe2As2(AE : Ba,Sr )の単結晶試料に重イオンを照射することで、非常に高い臨界電流を実現することを示した。これと同じ組成の多結晶原料とした丸線超伝導線材を作製して臨界電流を測定し、実用線材として非常に有望であることを示した。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
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