研究課題
本研究では、強相関f電子系化合物で発現する圧力下における特異な電子状態を明らかにするために、表面インピーダンス法を用いた高圧下角度分解ド・ハース・ファン・アルフェン(dHvA)効果測定法を開発して、高圧下において電子状態を実験で観測する方法を確立する。その後、高圧下角度分解dHvA効果測定により、高圧下で量子相転移を起こす反強磁性体CeRhIn5と、遍歴強磁性体UGe2の高圧下の電子状態を観測することで、量子相転移と電子状態との関係を明らかにすることを目的として研究を行った。まずは、dHvA効果測定には純良単結晶が必須であるので、CeRhIn5及びUGe2の結晶育成条件の最適化を行った。それにより純良化に成功した。表面インピーダンス法測定は室温において作動を確認したところで現在、圧力セルへのセットアップと低温においての測定に取り組んでいる。また、URhIn5の新物質の育成、ThRu2Si2の純良単結晶の育成に成功しdHvA効果測定及び基礎物性測定を行った。URhIn5はTN=98Kの反強磁性体で反強磁性でフェルミ面にギャップが開き小さなフェルミ面しか存在しないことがわかった。ThRu2Si2はURu2Si2と全く異なるフェルミ面をしていることがわかった。さらに、アクチノイド金属間化合物で4つの新物質合成、希土類金属間化合物において14個の新物質合成に成功し現在その電子物性を明らかにしているところである。
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Journal of Physics: Conference Series
巻: 592 ページ: 012022
10.1088/1742-6596/592/1/012022
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JPS Conference Proceedings
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http://researcher.nitech.ac.jp/html/100000305_ja.html