ネットワークという言葉は、複雑に関係し合う「繋がり」を指す用語として広く利用されている。このような繋がりは固定されたものではない。むしろ、状態に応じて動的に変化しうる。この自由度の高い多様な繋がりは、どのように秩序化され形成されているのか。本課題では、人や資金,情報などといった資源がネットワーク上を拡散・輸送されるプロセスと、その資源量に連動して動的変化するネットワークを力学モデルとして導入し、ネットワーク自体の形成過程を考察した。結果,このモデルは実データにおいて観察されているジップ則を再現すると同時に、この力学系がカオス解を持ち、非定常的に各ノードが栄枯盛衰を繰り返すことを発見した.
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