蜂の巣光格子中の引力フェルミ原子気体において、クーパー対液体相は半金属相と超流動相の量子相転移点の近傍に出現すると期待され、擬ギャップの原因となると考えられる。そこで、相転移点近傍における集団励起の振る舞いについて、一般化乱雑位相近似を用いて調べた。その結果、半金属相においては、クーペロンとエキシトンと呼ばれる集団励起が安定に存在し、それらが超流動相において、超流動秩序パラメタの振幅と位相の揺らぎに伴うヒッグスモードとアンダーソンモードと呼ばれる安定な集団励起へと連続的に変化することを見出した。安定なクーペロン、ヒッグスモードの存在は、クーパー対液体相、及び擬ギャップの存在を強く裏付けている。
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