研究課題
若手研究(B)
過冷却液体の熱的な性質をシクロヘキサン,四塩化炭素,ネオペンタンのような強い分子間相互作用を持たない物質をガラス化させて調べ,普遍性を探った.普通のガラス転移温度は物質の融点の1/2 - 2/3程度になることが経験的に知られているが,これらのガラス転移温度は共通してそれより小さくなった.ガラス転移温度が下がることで,130 K付近に液体の構造化に伴う熱容量のハンプを発見した.この熱容量のハンプは高温液体相から安定な低温液体相への転移と関連している.特にシクロヘキサンは,154 Kに鋭い熱容量の飛びを伴う1次転移が存在し,液液転移を単一分子液体において熱容量のかたちで確かめた最初の例となった.
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Phys. Rev. Lett.
巻: 109 ページ: 045701
Nihon Reoroji Gakkaishi, Journal of Society of Rheology
巻: 40 ページ: 137-142