本研究課題では平衡より遠く離れた系で観察される揺らぎの特性を解析し,特にその普遍的側面を見出すことを目標として研究を行った.具体的には,自発的に運動する界面,自ら動く自発駆動粒,および自発駆動粒子集団に関し階層横断的に揺らぎの性質を解析した. 自発運動する界面関しては濡れの不均一性やマランゴニ効果,会合体の生成の影響による界面揺らぎの特性を主に実験主導の研究を行った.また,自発駆動粒子に関する研究はマランゴニ効果により運動する液滴系の研究を主として理論的側面から行った.最後に自発駆動する粒子が集団化した際に示す,集団運動に関しては理論・数値実験を主体として非平衡系に見られる相挙動を解明した.
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