研究課題
西太平洋低緯度域の浅海海洋環境情報を,日精度で明らかにすることは,大気海洋相互作用解明に向けて,新たな知見を得られるばかりでなく,熱帯域のみならず全球的な気候・気象予測へつながるデータを提供できる可能性を示している.そこで本研究では,この海域に生息する二枚貝類の日輪解析から,浅海海洋環境や気候変動とそれに対する生物の応答様式を日~季節レベルの高時間精度で明らかにすることを目的としている.研究対象として,沖縄本島および西表島で採集したマルスダレガイ科およびザルガイ科二枚貝の微細成長縞解析と生物地球化学分析を行った.その結果,それらの年間変動パターンは,生息場付近の海水温の変化と一致していることが明らかとなった.さらに,梅雨や台風の時期には,降水量増加に伴う塩分の低下により,貝殻の成長量や酸素・炭素同位体比も明瞭に変化することがわかった.
すべて 2014
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