本研究は、小惑星帯を故郷とする始原的コンドライト構成物質と太陽系外縁部を起源とする物質である彗星ダストとの比較研究により、太陽系星雲内での凝縮過程から微惑星形成後までの熱史について考察することを目的とした。 母天体の異なる試料(始原的コンドライト隕石CVコンドライト、COコンドライト、CRコンドライト隕石)について、鉱物学的・分光学的研究を行った。さらに始原コンドライト母天体上の様々な場所からの隕石の系統的な比較から、小惑星進化の熱史について考察をした。同様の手法を小惑星イトカワ粒子、ヴィルト2彗星粒子に応用し、太陽系の固体物質試料の形成過程について比較考察を行った。
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