可視領域のバンドシステムを用いて、C2分子の高い振動励起状態を観測した。また、d-c電子遷移の観測から、c状態の各振動準位について正確な分子定数を決定した。実験で得られた正確な回転振電項値を用いることで、1重項のA(v=2)状態で観測されている摂動が、3重項のa(v=7)状態によって引き起こされていることが示唆された。しかし、A(v=2)状態で観測されている摂動の正負は、これまで報告されてきた1重項-3重項間のエネルギー差からは説明することができない。したがって、1重項-3重項間のエネルギー差は文献値よりも3cm-1以上大きくなければいけないと結論した。
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