フタロシアニン等のピロール、インドールがオリゴマー化した化合物は顕著な光特性を持つことが知られている。本研究では可視・近赤外光の制御を目指し、主に15, 16族典型元素を用いた新規化合物の合成と機能評価を行った。16族元素についてはチオフェン-ピロール型オリゴマーの合成に成功し、高い蛍光量子収率を持つことや、更なるオリゴマー化により可視域の広い範囲の光を強く吸収できることを示した。また15族元素についてはある種のフタロシアニンリン錯体において、吸収極大が1000 nmを超える領域に現れることを見いだし、新規近赤外色素の指針を得ることができた。
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