研究課題/領域番号 |
24750034
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鈴木 優章 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (90506891)
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キーワード | ポルフィリノイド / 環拡張ポルフィリン / ペンタフィリン / 芳香族性 / 求核置換反応 |
研究概要 |
前年度に引き続き、トリピランジカルボン酸からジブロモトリピリンへ変換する条件を探した。しかしながら、想定されうるアディティブの組み合わせを十分に検討したが再現性は得られなかった。したがって、起点となる前駆体を見直しトリピリンではないコアモチーフを模索することによって、三次元π電子化合物という大目標を達成する方向にスイッチした。 一方で、求核置換反応に対して極めて高い活性を示すことがわかった骨格変換型ペンタフィリン臭素化体は、アニリン類を作用させることで、アミノ基による求核置換反応ではなく、フェニル基側が求電子置換反応を受けていることが明らかとなった。縮環部分と芳香族側鎖が直接C-C結合を形成し、分岐するπ平面をなしていた。このモチーフを活用することで、新奇な三次元π電子系への拡張が期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の初期段階の反応の再現性が認められなかったため、予定していた計画を変更せざるを得なくなった。加えて、想定していた人員の確保ができなくなり進捗状況の大幅な遅延が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画は進行困難であると結論づけた。したがって、途中で発見された骨格変換型ペンタフィリンを重点的に進め、一方で初期計画で明らかにする予定だった概念を、異なる出発点から可能かどうか模索する。
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次年度の研究費の使用計画 |
初年度に購入予定だった機器が、周辺機器と併せて想定以上に高額だったため購入できず、また他経費の獲得ができなかったことによるランニングコストの運営上、代替機器の購入が現実的でなく、結果ほとんど消耗品のみの購入にとどまったため余りが生じた。 次年度は他経費が使用できないため、進行中のプロジェクトと併せた消耗品・施設利用料として使用していく。
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