イソシアニドはその炭素原子上に求核性と求電子性を併せ持つ「カルベン」として機能し,有機合成化学において重要な合成素子の1つである。イソシアニドを鍵とする反応は,含窒素複素環に代表される,生物活性化合物などの合成に有効である。 本研究では多成分反応(3種類以上の出発物質を用い、出発物質のうちの大部分が生成物に取り込まれ、副生成物が少ないだけでなく、ワンポットで標的化合物を得られるアトムエコノミーに優れた魅力的な反応)を指向した反応開発を行い,高効率的に医薬品中間体として期待できる化合物群を得ることに成功した。
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