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2013 年度 実績報告書

腫瘍遺伝子の変異検出用超高感度分析システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24750075
研究機関東京薬科大学

研究代表者

小谷 明  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (40318184)

キーワード遺伝子多型 / 電気分析化学 / 変異検出法 / 液体クロマトグラフィー / 大腸癌
研究概要

大腸癌患者の薬物療法を適切に実施するためには、KRAS遺伝子の変異検出を簡便かつ高感度に検出できる分析システムの開発が重要である。リガーゼ検出反応(Ligase detection reaction, LDR)は、特異的に遺伝子変異を検出できる分子生物学的手法であり、通常、変異部位由来のオリゴヌクレオチド(LDR生成物)をマイクロチップ或いはキャピラリーゲル電気泳動で検出する。LDR生成物の検出にHPLCの適用が可能であれば、LDRの汎用性の向上に有利である。本年度は、ボロンドープダイヤモンド(BDD)電極を用いた電気化学検出HPLCを開発し、LDR生成物の検出へ展開することとした。
LDR生成物の電気化学検出HPLCは、カラムにモノリス型のODS、移動相にトリエチルアンモニウム酢酸とアセトニトリル(TEAAとACN)の混液、3電極式のアンペロメトリー型電解セル(作用電極はBDD電極、参照電極はAg/AgCl、対極はステンレススチール)を用いて構築した。LDR生成物の分離分析を行うためにHPLC条件の最適化を行ったところ、TEAAとACNの混合比は9:1(v/v)、印加電位は+1.8 V vs. Ag/AgCl、流速は25 μL/min、カラム温度は5℃を選定した。
KRAS遺伝子のエクソン1のG12Vの変異に由来するLDR生成物を電気化学検出HPLCに注入してクロマトグラムを測定したところ、20 min付近にブロードなピークとして観察できた。このピーク高さは、38.4 nAであり、LDR生成物と濃度依存性を示した。従来、LDR生成物の検出に利用されるマイクロチップ電気泳動と対比したところ、本法は、検出のための蛍光標識プライマーの作製が不要、分析装置が一般的という観点から、操作性と汎用性に優れると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Simultaneous Detection of 19 K-ras Mutations by Free-solution Conjugate Electrophoresis of Ligase Detection Reaction Products on Glass Microchips2013

    • 著者名/発表者名
      J.C. Albrecht, A. Kotani, J.S. Lin, S.A. Soper, A.E. Barron
    • 雑誌名

      Electrophoresis

      巻: 34 ページ: 590-597

    • DOI

      10.1002/elps.201200462

    • 査読あり
  • [学会発表] 血中ノビレチン定量のためのダイヤモンド電極を用いた電気化学検出キャピラリーLC2013

    • 著者名/発表者名
      永見昂太、菅原康仁、高橋浩司、小谷 明、楠 文代
    • 学会等名
      第11回次世代を担う若手のためのフィジカル・ファーマフォーラム(PPF 2013)
    • 発表場所
      清水テルサ
    • 年月日
      20130829-20130830

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公開日: 2015-05-28  

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