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2013 年度 実績報告書

ブロック共重合体を用いたドメイン配向制御と機能分離による高効率薄膜太陽電池の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24750098
研究機関神奈川大学

研究代表者

土屋 康佑  神奈川大学, 工学部, 博士研究員 (40451984)

キーワード有機薄膜太陽電池 / ブロックコポリマー / ポリチオフェン / 正孔輸送材料 / ペリレンジイミド
研究概要

本研究では有機薄膜太陽電池の薄膜内部における相分離構造の制御と、相分離ドメインおよびその界面における機能分離を可能とするジャンクション修飾型ジブロックコポリマーの開発を目的としている。特に、ジャンクション部位へ機能性官能基を導入することにより、相分離界面を選択的に機能化することができ、光吸収により生成した励起子から電荷分離が起きる過程の効率を向上させることが可能となる。本年度の研究では、前年度までに合成したジャンクション修飾型ブロックコポリマーの中で特にポリ(3-ヘキシルチオフェン)(P3HT)を正孔輸送性セグメントとして有するポリマーを用いて有機薄膜太陽電池の性能評価を行った結果、分子構造による薄膜内部のモルフォロジーの違いが素子性能に大きく影響を与えることを見出した。ジャンクション修飾型ブロックコポリマーとして、P3HTとポリエチレンオキシド(PEO)またはポリジメチルシロキサン(PDMS)をセグメントとして選択し、さらにジャンクション部位には機能性基としてペリレンジイミドを導入したジブロックコポリマーを合成した。これらの正孔輸送性ポリマーと電子輸送性材料であるフラーレン誘導体のPCBMをブレンドし、薄膜を作製して有機薄膜太陽電池として評価を行った。片方のセグメントにPEOを用いた場合は、PCBMの大きな凝集体が形成したのに対し、PDMSを用いるとPCBMの凝集が10 nm程度に抑えられて均一な相分離構造が得られた。また、ペリレンジイミドをジャンクション部位へ導入することで、従来のブロックコポリマーに比べてより明確かつ緻密な相分離構造が形成された。さらに、これらの構造を反映してペリレンジイミドを導入したP3HT-PDMSからなるブロックコポリマーを用いた素子において開放端電圧の向上が見られ、従来のP3HTを用いた素子に比べて高い光電変換効率を達成することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] チオフェン系ブロック共重合体を利用した有機薄膜太陽電池の高効率化2013

    • 著者名/発表者名
      荻野賢司、安東健次、土屋康佑
    • 学会等名
      第62回高分子討論会
    • 発表場所
      金沢、金沢大学角間キャンパス
    • 年月日
      20130911-20130913
  • [学会発表] チオフェン系ブロック共重合体を利用した有機薄膜太陽電池の構造制御と評価2013

    • 著者名/発表者名
      荻野賢司、安東健次、土屋康佑
    • 学会等名
      平成25年度繊維学会年次大会
    • 発表場所
      東京、タワーホール船堀
    • 年月日
      20130612-20130614

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公開日: 2015-05-28  

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