α-Fe相とイプシロン酸化鉄からなるコアシェルナノ粒子調製により、高磁化・高保磁力を有するナノコンポジット磁石の創製を目的とした。出発物質となる酸化鉄ナノ粒子の合成を行い、5~200nmの範囲での粒径制御に成功した。得られた粒子にシリカ被覆を行い、還元・部分酸化処理により、コア:α-Fe、シェル:マグネタイトを有するナノ粒子の調製に成功した。シェル部の酸化鉄層により長期間α-Fe相の酸化を抑制出来ることが確認された。続いて、硬磁性相であるイプシロン相へ相変態させるため、シリカ被覆酸化鉄ナノ粒子を900 ~ 1200 ℃にて熱処理を行い、イプシロン相を形成させることに成功した。
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