2つの八配位型サイクレン―金属錯体を基盤とした大環状ホスト分子を構築し、その内部空間を利用した分子認識及び機能発現を行った。この二核錯体は、溶媒や側鎖・ゲスト分子により構造が動的に変化した。特に精緻にデザインされたナトリウム二核錯体を用いることにより、ナトリウム錯体を用いた初めてのキラリティー認識を達成した。キラルなランタノイド二核錯体では、ゲストジアニオンの不斉認識が発光強度の差で検出され、裸眼での識別すら可能であった。また、部分構造を用いたサイクレン―金属錯体の新規構造制御法として、二種類の相互作用による構造制御法や有機化学反応を利用した可逆的構造変化を達成した。
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