機能性界面制御剤(AIM)とは「共存する二相にそれぞれ親和性を有するがいずれの相にも実質的に分子溶解することなく、形成された二相の界面に独立した第三相として局在できる両親媒性物質」と定義している。本研究課題では、ポリイオンコンプレックス(高分子電解質複合体)をAIMとして活用し、乳化物の調製を行ったと同時に、AIM乳化系の分散安定性に関する統一的な理論構築を図った。その結果、AIMによる乳化ではクリーミング(浮遊・沈降)や凝集による不安定化は受けても、液滴間の合一は起こりにくいという統一的な知見を得ることができた。
|