ボトムアッププロセスを用いて高位置選択的に光応答性官能基を導入したセルロース誘導体からナノロッドを創製するという世界初の試みに成功した。AFMとGI-WAXS測定により、幅と長さが揃った、単分子厚さのナノロッド構造の形成を確認した。得られた光応答性ナノロッドの光吸収スペクトルが天然の光捕集システムと極めて類似していることをつきとめ、セルロース鎖に捕捉された光応答性官能基がある種の規則的配列を促進することを示した。一方、表面開始リビングラジカル重合によるセルロースナノ材料表面の濃厚ポリマーブラシ化の基礎を固め、その階層化と光学物性の発現に関する研究を発展させることができた。
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