本研究課題では、ブラウンミレライト構造酸化物を構成要素とした新規な人工超構造を作製し、その構造及び輸送特性の評価を実施することを通して酸素イオン伝導体の開発に繋がる新奇な輸送特性の探索を目的とした。まず酸素欠損ペロブスカイト酸化物のエピタキシャル薄膜において620Kという非常に高い温度で金属絶縁体転移が実現するというバルク試料には見られない振舞いを示すことを見出した。さらに格子整合したヘテロ界面においても酸素原子位置には自由度があることを見出した。これに基づいてブラウンミレライト酸化物とペロブスカイト酸化物から構成されるヘテロ界面を構築し、新奇な伝導現象を見出した。
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