研究課題
本研究課題の最終目的は高効率緑色LEDを目指した高品質な非極性面InGaN結晶を用いた高効率LEDの作製及び諸特性の評価である。平成24年度の研究計画はInGaNの選択横方向成長による高品質化及び結晶評価を掲げた。その過程において、InGaNの高品質化には必ずしも選択横方向成長は不要であることを見出した。すなわち、高品質非極性面GaN上にInGaNを成長させた場合、In組成と膜厚をうまくコントロールすることによって、新たに発生する転位をInGaN/GaN界面でストップさせることに成功した。その成長条件はIn組成10%未満、膜厚1um程度である。これによって、高品質なInGaNを当初の研究計画より、より簡便な方法で得ることに成功した。平成25年度の研究計画には、上記高品質非極性面InGaNテンプレート上のLEDの作製とその諸特性の評価を掲げた。その結果、InGaNの膜厚とIn組成を変化さえることによってLEDの偏光特性を自在に制御することが可能であることを見出した。これは発光層に加わる歪をInGaNテンプレートによって変化させていることに起因する。この成果は液晶を用いたLEDディスプレーの高効率化を可能にし、LDの低域値電流密度に貢献する可能性を秘めている。また、高品質InGaN下地層を用いることによって、LEDの発光強度を最大で4倍程度向上させることに成功した。これはInGaNテンプレートが高品質であることを証明するものである。特に高電流注入時に効果的であることを見出した。現在、LEDは高電流注入時の低効率となる問題を抱えているが、非極性面InGaNテンプレートが該問題に対して有用であることを実証した。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (29件) (うち招待講演 5件)
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