レーザピーニング(LP)は機械特性向上のための表面処理機能である.従来,バルク材に適用されてきたLPを,薄膜金属材料の特性向上の新しい手法として適用することを本研究の目的とする.従来のLPはプラズマの拡散を閉じ込める媒質として水が用いられてきたが,薄膜材料を水中に設置することはデメリットが多い.そこで,まず固体媒質を用いたドライLPの検討を行い,ガラスを媒質とすることで従来法と同等の効果を達成した.次に,固体媒質で問題となる媒質の試料形状への追従性についても0.1mm以下の媒質-試料間ギャップでLPの効果を確認した.最後に,本手法を銅薄膜へ適用し,硬さの向上を確認した.
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