ポンプの急停止や弁の急閉鎖により管内の圧力が上昇することを水撃作用とよび,管の弾性率,直径,肉厚が水撃波の伝播速度が変化することが知られている.本研究では,水撃波の被害低減を目指して管の肉厚や材質を繰り返し変化させてバンドギャップ効果(特定波長の波が伝播できず遮断される効果)に類似した現象が現れることを期待して,実験と数値解析を行った.飛翔体を液面に衝突させて水撃波を生成し,波面の周波数成分はウェーブレット解析で分析した.ポリカーボネート製円管に鋼鉄製クランプを設置して繰り返し構造を構築した結果,水撃波面の高周波成分が減衰するとともに最大値が20%程度減衰することを確認した.
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