生命体の主な構造用部材である“緻密骨”が持つ改変期を含む自己治癒機能を次世代航空機エンジンの静翼等の候補材である酸化物系セラミックス基複合材に発現し、その信頼性を抜本的に改善することが本研究の目的である。本研究ではセラミックスのき裂治癒機構の解明およびき裂治癒による強度回復モデルの提案を行った。提案式は実験値と良く一致することから、本モデルは様々な酸化誘起型自己治癒セラミックスにおいて使用温度におけるき裂治癒速度予測に極めて有用である。また、本モデルは治癒エージェントの酸化特性やミクロ組織等の材料特性を含むことから、次世代自己治癒セラミックスの設計指針を構築する上で極めて有用である。
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