紫外光照射による光化学反応を重畳したSiC単結晶の高能率鏡面研削を実現するため,単粒研削を模した漸増切込み切削試験(スクラッチ試験)によってSiC単結晶の基礎的な加工特性を明らかにした.その結果,延性モードで加工可能な臨界切込み量は紫外光照射なしでは0.03μmだったのに対し,紫外光照射されたSiC表面には酸化膜が形成され,2~3倍まで大きくなることが明らかになった.さらに,紫外光照射時に400度の熱を与えることによって形成される酸化膜の厚さは飛躍的に大きくなり,臨界切込み量も紫外光照射のみの場合と比較して2倍程度まで拡大することが明らかになった.研削加工用の砥石では,高能率鏡面研削用の小型の試作砥石を製作し,その基礎的な特性を評価した.その結果,5㎜角のチップ状試料ではあるが,200m/min程度の高能率な研削能率を達成した.表面粗さは粗く,鏡面化は達成していないが,粗加工用の砥石としての可能性を見出した.
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