研究課題/領域番号 |
24760119
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 崇恭 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30598222)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | トポロジー最適化 / 最適設計 / 格子ボルツマン法 / レベルセット法 / 構造最適化 / 計算力学 / LBM / 反応拡散方程式 |
研究概要 |
本研究では,風力等の流体力発電システムにおける発電効率のブレークスルーを目的として,流体と構造のマルチフィジクス効果を利用した構造最適化法を構築することを目的としている. まず最初に,有限要素法を用いた流体場の構造最適化法の構築を行った.その結果,レイノルズ数が低い設定下において有効な結果が得られた.しかしながら,レイノルズ数が高い設定下においては,状態解析を安定的に行うことが困難であることがわかった.この問題を回避し,流体構造連成問題への展開可能な方法の調査,検討を行った.その結果,格子ボルツマン法の適用が適当であるとの結論に至った.格子ボツルマン法を用いることにより,大規模問題への展開が容易で,これまでに流体構造連成問題への展開も報告されている.そこで,本研究では,格子ボツルマン法に基づくトポロジー最適化法の構築に着手した.その結果,2次元のベンチマークテストに対して有効な結果を得ることができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
有限要素法による方法論の構築が困難であることがわかったが,格子ボルツマン法を用いることで,問題を回避することができた.また,格子ボルツマン方程式に基づく流れ場の構造最適化法の基礎を構築することに成功し,流体と構造が連成するマルチフィジクス問題への展開の基礎的な方法論を構築することができた.構築した方法論を用いれば,本研究の目的が達成できると考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
格子ボツルマン法に基づく方法を三次元問題への展開を試みる.さらには,マルチフィジクス問題への展開を行い,本研究の目的を達成するために,流体マルチフィジクス問題の大規模トポロジー最適化法の構築を計画している. 最初に,3次元問題のベンチマークモデルへの適用を試み,その後,複雑な問題へと展開してゆく予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
これまでに得られた成果を国際会議と国内会議において発表を行うため,そのための旅費使用を計画している.同時に国内外の研究動向調査も重ねて行う予定である. 流体解析,構造解析に関する書籍の購入を予定している. 学術雑誌への投稿を予定しており,投稿料,別刷料への使用を予定している.また,国際雑誌への投稿も予定しており,英文校閲謝金への使用も予定している.
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