鉄系材料は、代表的な金属材料の一つであり、鉄系部材の潤滑において、潤滑油を使用できない場合には、潤滑性皮膜などのコーティングが用いられている。適切な性能を付与した皮膜を低コストなプロセスで付与することができれば、その波及効果は大きい。本研究では、有機分子の自己組織化膜を利用し、鉄系表面における高機能コーティング技術の開発を目的とした。その結果、特定の分子種を用いると、耐熱性の向上・摩擦低減化・水中での耐食性の向上が得られることがわかった。以上から、分子種の選定により、分子修飾による耐熱性・耐食性の向上が可能であることが示唆された。
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