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2013 年度 実績報告書

超音波ドップラ法の時間分解能向上による混相流動解析システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 24760135
研究機関神戸大学

研究代表者

村川 英樹  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40467668)

キーワード流体計測 / 速度分布計測 / 超音波 / 気液二相流
研究概要

超音波パルスドップラ法は、複数の超音波パルスを連続的に送受信し、エコー信号を解析することで速度を算出するため、時間分解能は数十ミリ秒オーダである。本手法を気液二相流に適用するため、気液界面の同定のための時間分解能の向上が必要であり、パルスドップラ法の時間分解能を向上させる手法について検討した。パルスドップラ法では、超音波パルスの送受信によって得られた反射信号を直交検波し、周波数解析によってドップラ周波数を得る。この際、周波数解析には一般的にFFTや自己相関法が用いられているが、新たにウェーブレット解析によるアルゴリズムを導入した。構築した計測システムを用い、連続的に反射体からの超音波反射信号を記録し、ノイズ条件下における各アルゴリズム、および超音波の繰り返し回数による速度分布計測への影響について、解析的・実験的に評価した。その結果、ノイズの多い条件では周波数解析手法にFFTやウェーブレット解析が有利であること、FFTや自己相関法では速度を計測するための最適な超音波の繰り返し数が存在し、ノイズの増加に伴いその数が増加することが分かった。ウェーブレット解析では最適な超音波の繰り返し数について決定する必要が無く、SN比が計測位置によって変化する超音波計測では有利であった。最終年度には、FFT、ウェーブレット解析よりスペクトログラムを算出することで、高時間分解能で粒子や気泡の通過が確認でき、高速度カメラとの同期計測を実施することで二相流における速度分布計測および気液分離への応用が可能であることを示した。更に、異なる間隔で超音波パルスを送受信することで計測可能速度を拡大する手法を新たに導入し、速度分布計測における有効性について検討した。これにより、気液上昇流など、気相速度が液相速度に比べて速く、従来では困難であった条件で計測可能であることを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] パルスドップラ法を用いた超音波流量計の信号処理アルゴリズムに関する研究2014

    • 著者名/発表者名
      村松 瑛、大上 陽、村川 英樹、杉本 勝美、竹中 信幸
    • 学会等名
      日本機械学会関西学生会学生員卒業研究発表講演会
    • 発表場所
      堺
    • 年月日
      20140317-20140317
  • [学会発表] 水平ダクトにおける気泡通過と壁面せん断応力変化に関する研究2014

    • 著者名/発表者名
      城 直輝、村川 英樹、杉本 勝美、竹中 信幸
    • 学会等名
      日本機械学会関西学生会学生員卒業研究発表講演会
    • 発表場所
      堺
    • 年月日
      20140317-20140317
  • [学会発表] 超音波パルスドップラ法における速度限界の拡張に関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      大上陽、村川英樹、杉本勝美、竹中信幸
    • 学会等名
      第41回可視化情報シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130716-17
  • [産業財産権] 超音波流速計測方法および超音波流速計測装置2014

    • 発明者名
      村川英樹
    • 権利者名
      村川英樹
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2014-023857
    • 出願年月日
      2014-02-10

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公開日: 2015-05-28  

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