直噴ディーゼル機関における未燃炭化水素の排出低減を目的として,VCO (Valve Covered Orifice) ノズルが知られている.本研究では,噴孔内部流動と噴孔出口下流チャンバ部の噴霧微粒化過程の相関について,数値流体力学を用いて考察を行った.噴孔出口背後の噴霧形態は,ニードルの偏心により生じる噴孔内旋回流に大きく影響を受け,噴孔内スワール数により定性的に整理できることが分かった.また,近年の直噴ディーゼルエンジンにおける超高圧燃料噴霧現象の解析に向けて,高精度圧縮性気液二相流数値解析コードを開発し,今後の研究における課題と展望を得ることができた.
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