• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

不純物を含む多相系における近接界面間相互作用に関する実験的解析

研究課題

研究課題/領域番号 24760140
研究機関大阪府立大学

研究代表者

小笠原 紀行  大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00552184)

キーワード液膜 / 光干渉計 / 界面活性剤 / 電解質 / 気泡 / 気泡クラスタ
研究概要

1,液膜の排水及び破断に対する不純物の影響
気泡と壁面の衝突を模擬する実験において,液体として用いた超純水に界面活性剤(トリトンX-100)及び電解質(硫酸マグネシウム)を混入し,それらが液膜の排水及び破断に及ぼす影響を解析した.特に,電解質の影響について,純水との比較において,膜厚が十分に厚いときには膜厚分布の時間変化に差異は認められない一方,液膜が薄くなり破断に近づいた時の挙動が異なり,液膜破断が抑制される傾向が見られた.このように,液中の不純物の影響に関して,気泡合体阻止等の定性的な評価ではなく,液膜の動的挙動を定量的に捉えた上で評価することに成功した.また,液膜厚さの干渉計測において,二色の光源を用いた解析手法を考案し,絶対膜厚分布の推定が可能であることを示した.
2,静止流体中の斜め平板下における気泡群の運動の高速度カメラによる計測
角度可変な斜めチャネルを作成し,複数の細管を用いることで直径1ミリメートルの単分散の気泡径分布を有する球形の気泡群を導入できる実験装置を作製した.二次元的な拘束を受ける球形気泡の群運動に対して,とくに気泡表面の境界条件による影響を解析するため,界面活性剤溶液(ノースリップ)と電解質溶液(フリースリップ)をそれぞれ用いた比較実験を行った.尚,斜めチャネルの角度を調整することで平板に沿う方向の気泡の上昇速度(気泡レイノルズ数に等価)を調整している.まず,二つの気泡は気泡の上昇方向に対して横方向の配置が安定的であり,多数気泡では横一列に並んだ構造をとりやすいことがわかった.また,気泡数密度を増加すると,まず横に並んだ一列の気泡群が層状に重なっていき,気泡クラスタを形成する様子が確認された.以上の定性的な傾向は気泡表面の境界条件の差異に依存しなかったが,安定的な二気泡間の距離等の定量的傾向については違いが見られた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Effects of surfactant and electrolyte on the drainage of the thin liquid film between a glass plate and a bubble approaching at a constant velocity2013

    • 著者名/発表者名
      Saori Shimoyama, Toshiyuki Ogasawara, Hiroyuki Takahira
    • 学会等名
      66th Annual Meeting of the APS Division of Fluid Dynamics
    • 発表場所
      Pittsburgh, Pennsylvania, USA
    • 年月日
      20131124-26
  • [学会発表] Laser interferometer measurement of a liquid film thickness distribution between bubble and solid surfaces2013

    • 著者名/発表者名
      Toshiyuki Ogasawara, Saori Shimoyama, Hiroyuki Takahira
    • 学会等名
      8th International Conference on Multiphase Flow
    • 発表場所
      Jeju, Korea
    • 年月日
      20130526-31

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi