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2014 年度 実績報告書

プール沸騰限界熱流束を向上する微細溝加工を施した伝熱面の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24760156
研究機関九州大学

研究代表者

宮田 一司  九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00610172)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードプール沸騰 / 限界熱流束 / 液体窒素 / 伝熱促進 / 熱伝導率 / 微細周期構造
研究実績の概要

超伝導体や電子デバイス等の冷却に用いられる核沸騰冷却に対して高い伝熱性能を有する伝熱面として,熱伝導率の高い銅製の平滑面と熱伝導率の低い材料を効果的に組み合わせることで,核沸騰中の伝熱面への液相供給を促進して限界熱流束を向上する伝熱面の開発を行っている.従来の限界熱流束向上伝熱面と比べ,限界熱流束の向上率に対して伝熱面表面積の拡大率が小さく,強制対流沸騰系に適用しても流動抵抗の増大を抑制できる利点がある.
平成25年度までに,銅平滑面上にSUS製微細格子を設置した伝熱面について,SUS格子の形状を様々変えて実験を行い,格子が細かいほど,また格子が薄いほど,限界熱流束の向上効果が高いことなど,伝熱面構造の形状や大きさが限界熱流束向上率に与える影響を明らかにした.
最終年度である平成26年度には,平成25年度までに得た知見をもとに,銅製平滑面上に格子状の溝を掘りエポキシ樹脂で埋めた平滑伝熱面を製作し,これまでのSUS格子を用いた伝熱面と同様のメカニズムによる限界熱流束向上効果を有しながら,表面積の小さい伝熱面の開発を行った.銅製平滑面上に掘られた溝は正三角形格子状であり,溝の幅および深さは共に0.5mm,溝によって形成される正三角形突起の一辺の長さは2.3mmである.この溝にエポキシ樹脂を埋め込んで平滑な伝熱面とする.この伝熱面は,単純な銅製の平滑伝熱面に対し,限界熱流束が10%程度向上した.平成25年度までに実験を行ったSUS格子を用いた伝熱面と比較すると,限界熱流束向上率は少し劣るものの,表面が平滑のため強制流動沸騰系では流動抵抗の増大を最大限抑制することが可能となる.
これまでの実験結果から,本研究で提案する熱伝導率の高い材料と低い材料を効果的に組み合わせた伝熱面を用いることで,限界熱流束向上のを達成できることが実証された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Nucleate pool boiling heat transfer and critical heat flux of liquid nitrogen on the surface composed of a high and a low thermal conductivity materials2014

    • 著者名/発表者名
      Kazushi Miyata, Katsuhide Ohira, Hideo Mori
    • 学会等名
      The Fourteenth International Symposium on Advanced Fluid Information
    • 発表場所
      宮城県仙台市
    • 年月日
      2014-10-09

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公開日: 2016-06-01  

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