本研究では,平均粒径および粒径分布の幅が噴霧火炎構造に与える影響の解明および様々な噴霧特性を持つ噴霧火炎に対して適用可能な解析手法を開発することを目的とした.実験では,粒径分布が制御された噴霧を層流対向流場に供給することで形成された噴霧火炎に対するレーザー誘起赤熱法計測を行った.その結果,同一平均粒径を持つ場合には,粒径分布の幅が広い条件においてすす一次粒子の生成領域が減少することが明らかとなった.また,単分散噴霧火炎構造の重ね合せによる多分散噴霧火炎構造の評価を行った結果,噴霧火炎特有の群火炎構造が表現できる可能性は示唆されたものの,小粒径の燃料液滴による燃焼を過剰に見積もる傾向が示された.
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