研究課題
本研究では,自律移動ロボットで混雑した環境における効果的なロボット群移動を目指した渋滞学研究に取組んだ.その結果,混雑した環境でもロボット群が効果的に移動することが可能となった.本研究成果を道路交通システムへ応用すれば,我々が渋滞に悩まされることは軽減される.ロボティクス研究による技術革新である.平成24年度においては,ITSの分野で提案されている最適走行制御手法をロボット群へ実装し,その上で,ロボット間に作用する外力モデルならびに渋滞レーン上での移動ルールを構築し,これにより,複数の小さなクラスタを単位としたロボットの群走行を実現した.これら提案手法の有効性を,計算機シミュレーションにより検証した.最終年度である平成25年度においては,様々な種類のロボットや車を考慮に入れ,異なった制御に基づいたロボット群の走行制御手法を開発した.ロボットは,レーン上の速度データ(分布)に基づき,自らのレーンが渋滞しているか判断し,渋滞度に基づいた制御パラメータの調整を行うことに成功した.これにより,交差・合流が存在するレーン上においても,ロボット群が渋滞することなく効率的に移動することが可能となった.以上の研究成果は,計算機シミュレーションだけでなく,実機のロボットによる実験を通じても有効性が検証された.学術的な研究成果としては,4本の原著論文,1本の国際会議論文,2本の国内学会口頭発表論文が挙げられる.いずれも申請者が第一著者である.
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
日本ロボット学会誌
巻: Vol. 31, No. 7 ページ: 689-696
巻: 30-8 ページ: 788-796
Robotics and Autonomous Systems
巻: 61-8 ページ: 808-820