研究課題/領域番号 |
24760240
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研究機関 | 鈴鹿工業高等専門学校 |
研究代表者 |
西村 一寛 鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60343216)
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キーワード | エネルギーハーべスティング技術 / 環境発電 / 環境・健康志向 |
研究概要 |
熱、振動、光、電波など、身の回りに希薄に存在するエネルギーを「収穫」(ハーベスト)して電力に変換する技術(環境発電)において,出力はわずかではあるが,日常の何気ない動作や,運動,遊戯などを利用したシステムとすることが目的である。すなわち,環境志向のみならず,健康志向の発電である。発電量はわずかであるが,遊戯や運動など付加価値があることが特長です。 これまでに,振動を受けてON・OFFするスイッチにおいては,10 A程度の電流を流した時の温度特性の調査を行ったり,発電するヨーヨーの試作を行ってきた。 前者のスイッチにおいては,電流が流れやすいように,かつ,動作しやすいように構造を改良した。さらに,10 A程度電流をながすことで,温度が80度近くに上昇することがわかった。したがって,40 ~ 60 A程度流れる主幹のブレーカーとして用いるのではなく,分岐ブレーカーとしては使用することを提案した。 後者の,発電するヨーヨーについては,コイルと磁石を用いた試作では,数mV程度の発電電圧であったのに対し,小型モーターを軸として利用することで,数千rpmの回転数で数Vの出力が得られることがわかった。中でも,太陽電池ようのモーターは出力が大きくでることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画では,24,25年度で,スイッチの特性と応用の調査を実施することになっており,実際に,駆動特性ならびに電流を10数A程度流したときの温度特性なども調査している。応用についても十分検討がなされている。 さらに,計画に基づき,振動回転変更装置や発電ヨーヨーなどの試作を実施してきており,おおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
実際に応用できるような,発電機,例えば,夜の散歩などで携帯できるLEDの発光ウェアや,トレーニングと関連した発電機の試作や発電した電気を有効に利用する方法や蓄電するシステムの開発を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
国際会議など海外での発表を次年度(平成26年度)に実施することにしたため,出張費分が差額となった。 差額分は,5月初旬に実施される磁気に関する国際会議に出席することにより出張旅費として使用する。
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