研究課題
本研究では,車輌周囲に存在する障害物を検出するシステムの構築を検討している.特に,近距離の障害物を検出するために,現在実用化されてきているカメラと,広視野角を有するレーダネットワークとの多重化を試みている.本申請では単なる多重化ではなく,前方監視カメラ等によって認識された周辺環境情報を元に,周辺からの反射信号をも積極的に駆使することで,レーダネットワークの性能向上を狙うことを目的としている. 本助成の総目的として,「既提案手法の実環境に即したモデルでの評価」と「既提案手法の改善と高度化」を挙げている.初年度では,従来まで行ってきていたシンプルな障害物,ならびに周辺環境モデルと種々の仮定を再検討し,より実環境に近いモデルを想定可能なシミュレータを導入した.導入したシミュレータによって提案手法を評価し,改善を行った結果,有効性が不十分であるという課題が生まれた.そこで次年度では,導かれた課題を元に手法のブラッシュアップを図った.その結果,より実環境に近い3次元モデルを利用した評価においてでも,有効性を確認することができる手法が現在,導くことが出来ている.当該年度である最終年度は,以下の内容を目的とし,実施を行ってきた.・新提案手法について,引き続き,評価を行う.特に,構築した3次元車輌モデルと,代表的なシチュエーション(1車線幅の道路,2車線幅の道路,先行車輌,対向車輌など)をベースに評価をまとめる.・対外的な成果発信を行う.国際会議の場での発表1件,国内会議での発表1件,また論文誌への投稿を行う.
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IEICE TRANSACTIONS on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences
巻: E98-A ページ: 597-605
http://www.eng.utsunomiya-u.ac.jp/intro_is2/130.html