本研究課題ではノード間の協力通信をベースとし、物理層からMAC層までのクロスレイヤ設計により、数十年単位で膨大な観測データを効率よく長期間取得できる、低消費電力かつ信頼性の高いユビキタスセンサネットワークの実現のための基礎理論の構築を目的として実施した。具体的には増幅器における電力利用効率を改善する新たな協調方式や、複数端末によって分散的に誤り訂正符号化を行う新たな方式を提案した。さらに他者の電力を回収して再利用することによって無電源で協力通信を実現するエナジーハーベスティング協調通信を提案した。これらの成果によって半永久的に駆動可能なセンサネットワークが理論上可能であることを示した。
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