研究課題/領域番号 |
24760305
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
小川 将克 上智大学, 理工学部, 准教授 (90624411)
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キーワード | モバイルルータ / 無線LAN / 移動通信システム / 省電力 |
研究概要 |
モバイルルータの省電力化として,1) モバイルルータ内部のIP-MACのクロスレイヤ制御による省電力化,2) モバイルルータ間の協調動作による省電力化 の2つの項目について実施した. モバイルルータ内部の省電力化としては,Wi-Fi DirectのOpportunistic Power Savingに着目し,Opportunistic Power Savingの課題である遅延を削減させるために,低遅延省電力方式を提案し,遅延を削減させることを明らかにした.モバイルルータ間の省電力化として,モバイルルータに複数モバイルルータが接続する環境を想定して,Multi-BSSIDを活用した省電力方式を提案し,低遅延かつ消費電力を削減されることを明らかにした. 平成26年度は,遅延と消費電力の最適化について検討を進める.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「遅延と消費電力のトレードオフの関係」については,Wi-Fi DirectのOpportunistic Power Savingを導入することで,遅延と消費電力の最適化に向けた道筋をつけたが,最適化のための制御方式が明らかになっておらず,やや遅れている. また,モバイルルータ間の協調動作については,モバイルルータに複数モバイルルータが接続する環境において,Multi-BSSIDを活用した省電力方式により,遅延と消費電力を削減させた.
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度の残課題である遅延と消費電力の最適化については,平成25年度においてWi-Fi DirectのOpportunistic Power Savingを活用することが有用であることを明らかにしたため,平成26年度は最適化のための制御方式について明らかにする.さらに,モバイルルータの近傍に無線LAN端末が存在しない場合など,物理的条件を考慮した検討を進める.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は,研究代表者およびその家族の入院に伴い,一定期間,研究活動に取り組めなかった.そのため,出張予定などの研究計画を大幅に変更する必要があったため,期間延長を申請した. 平成25年度に取り組めなかった研究のための機材(モバイルルータなど)購入および国際会議や論文誌などの成果発表(旅費,参加費,掲載料など)に利用する.
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