研究課題
平成24-26年度に渡り,モバイルルータの省電力化に向けて,1) モバイルルータ内部のIP-MACクロスレイヤ制御による省電力化,2) モバイルルータ内部の複数無線システム間の連携による省電力化,3) モバイルルータ間の協調動作による省電力化 の3つの項目について実施し,モバイルルータに関わる省電力技術を確立した.平成24年度では,1) LAN側インターフェースにおけるIP-MACクロスレイヤ制御によるモバイルルータ内部の無線LANアクセスポイント(LAN側)の省電力化方式(方式①),2) モバイルルータ内部の省電力化として,無線LANの省電力機能と連携したIEEE802.16モバイルステーション(WAN側)の省電力化のためのスケジューラ(方式②)を提案した.平成25年度では,2) モバイルルータ内部の省電力化として,Wi-Fi DirectのOpportunistic power savingの課題である遅延時間を削減するための低遅延省電力方式(方式③),3) モバイルルータ間の省電力化として,モバイルルータに複数モバイルルータが接続された環境においてMulti-BSSIDを活用した省電力方式(方式④)を提案した.平成26年度では,平成25年度に提案した低遅延省電力方式(方式③)において,遅延と消費電力を削減させる制御方式を提案した.これらの提案方式は,標準規格に完全に準拠しており,モバイルルータを利用する環境に応じて組み合わせることで更なる省電力化が図れる.ただし,下記の条件がある.方式②を適用する場合は,モバイルルータのWAN側インタフェースがIEEE802.16である必要があり,方式③を適用する場合は,無線LANアクセスポイントとステーション共にWi-Fi DirectのOpportunistic power savingをサポートしている必要がある.一方,方式①および④は,標準規格で必須の機能を利用しているために,すべてのモバイルルータに適用が可能である.
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件)
IEEJ Trans. on Electronics, Information and Systems
巻: Vol. 135, No. 3 ページ: 274-279
http://dx.doi.org/10.1541/ieejeiss.135.274
巻: Vol. 134, No. 11 ページ: 1664-1669
http://dx.doi.org/10.1541/ieejeiss.134.1664
巻: Vol. 134, No. 6 ページ: 832-838
http://dx.doi.org/10.1541/ieejeiss.134.832