広帯域な過渡電磁界を伴う帯電人体からの静電気放電は電子機器にとって脅威であり,国際電気標準会議は電子機器の静電気放電に対するイミュニティ試験を定めている.だが気中放電詳細が規定されておらず,試験の厳しさ評価法の確立が望まれている. 本研究ではまず,2kV以下の気中放電の放電時のパワーおよびエネルギーを測定放電電流波形および等価回路モデルより計算した電位傾度から推定し,両者はそれぞれ充電電圧の1.7乗と2,1乗に比例して増大することを示した.次に間接放電試験について,先行研究が垂直結合版への接触放電で多重放電の存在を示しているが,水平結合板へのそれでも同様の現象が発生していることを示した.
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