これまでに超伝導量子干渉素子(SQUID)を応用することで、局所磁場を空間分解能高く撮像可能な走査SQUIDプローブ顕微鏡を開発してきた。局所の核磁気共鳴(NMR)計測を目標にして、走査SQUIDプローブ顕微鏡と低磁場NMR計測とを組み合わせた走査SQUID-NMR顕微鏡の装置開発を行った。低磁場環境中で原子間力顕微鏡によりプローブ試料間距離制御を実現できる装置基本形までは完成させたが、SQUIDとプローブ間の磁気伝達に問題があり、顕微鏡としての磁気感度が十分でないことがわかった。そこで、磁気結合を向上させるために基板共振器がなくても動作できるrf-SQUIDを開発し、その解決を目指した。
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