バイメタル熱変位センサによる高速高感度な熱型光パワー標準器の実現可能性について検討した。数 mm 角に及ぶ大面積のバイメタルセンサの熱弾性特性を有限要素法数値計算で評価した結果、同サイズの従来型熱電モジュール方式光カロリメータと比べて、等価ノイズパワー、及び応答時定数が一桁以上小さくなる設計を見出した。試作したセンサの評価実験結果もそれを支持するものであった。また熱型光センサの光吸収部として、吸収層付マイクロキャビティ型光吸収体が極低反射率を示す起源を突き止め、新規光吸収体の開発も行った。これらの成果により、高スループットな分光絶対光パワー測定につながるものと期待できる。
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