本研究では,サーバーやロボット等がネットワーク上で情報交換をしながら,タスクを達成するための分散制御器の設計理論を体系化した.分散制御器とはネットワーク上で直接手に入る情報のみを用いる制御器である.これによって個々が扱う情報量と計算負荷が低減するものの,利用できる情報が減るため,必ずしもタスクを達成できなくなる.ここでは,タスクの達成という観点から最適な分散制御器を設計する方法を提案した.さらに,スマートグリッド等に対して提案法を応用することで,その有効性を確認した.以上より,分散制御というシステムへの負荷の小さい方法でQOL(Quality of Life)を改善できることを示した.
|